
最近注目を集めている美容成分といえば卵の薄皮「卵殻膜」。
多くの雑誌にも取り上げられいるので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
私自身も卵殻膜化粧品は愛用していますが、とにかく値段が高すぎる。
卵殻膜エキスを高濃度で配合している美容液なんてお試しサイズくらいしか入ってないのに1本6,000円近くするんですよね…
私はふと思った。
卵殻膜化粧品をわざわざ買わなくても、卵の薄皮を剥がして肌に貼れば同じような効果を得られるのではないかと…
ということで、実際にゆで卵の薄皮を剥がして肌に貼ってみたので、体験レポートを書いていきます。
卵殻膜ってどんな美容効果があるの?
卵殻膜の美容効果①赤ちゃん肌に豊富な「Ⅲ型コラーゲン」の生成をサポートする



真皮にあるコラーゲンが減少するとシワやたるみの原因になる
人間の皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織の3構造になっています。
コラーゲンは真皮の主成分で、皮膚の一番表面にある表皮の真下にある”真皮”に存在し、(水分を除いた状態)の真皮のうち約70%を占めています。
そもそもコラーゲンとは、炭水化物と脂質と並ぶ「三大栄養素」の一つである”タンパク質”の一種。
タンパク質は私たち人間の身体を作る主成分で皮膚や筋肉、骨、関節、内蔵、髪の毛、目などを構成しています。



コラーゲンの他にもエラスチンやヒアルロン酸などが存在し、肌の内側の水分を保つ役割や肌を潤おいと柔軟性をもたらす役割があります。
真皮の大部分を占めるコラーゲンは真皮の中に網目状に張り巡らされており、肌のハリや弾力を維持しています。
コラーゲンはゴムのように弾力を持った繊維なので、肌を押しても元に戻りますが、コラーゲンが低下すると弾力を失います。
これが肌のたるみやシワの原因となるのです。



赤ちゃん肌に豊富なコラーゲンは「Ⅲ型コラーゲン」
肌のハリを支えているコラーゲンには約30種類あり、それぞれ役割の違いでⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型などに類されています。
約30種類もあるコラーゲンの中で人間の皮膚の7割を占めているのが、「Ⅰ型コラーゲン」と「Ⅲ型コラーゲン」です。



Ⅰ型コラーゲン | 太い繊維で形成されている強くて硬い繊維。骨や腱のような身体を保つ機能があり、身体をしっかり支えるために欠かせないコラーゲン。加齢とともに増えると皮膚が強くなるが硬くなる。保湿力は低い。 |
Ⅲ型コラーゲン | 細い繊維で形成されている柔らかい繊維。皮膚、血管、肺のような弾性と柔軟性を必要とする部位に多く存在。身体を成長させ、補修、再生する機能を持つ。肌の弾力を保っており、保湿力が高い。 |
この2つのコラーゲンの割合は一定ではなく、加齢とともに変化していきます。
要するに、赤ちゃん肌に豊富で年齢を重ねるたびに減少していくのが「Ⅲ型コラーゲン」で、美肌のためにもっとも欠かせないのが「Ⅲ型コラーゲン」なのです。
Ⅰ型コラーゲンは年齢を重ねるほど増えていくので、加齢とともに皮膚が硬くなっていきます。
つまり、コラーゲンが増えれば増えるほど美肌になるわけではありません。大事なのは赤ちゃん肌に豊富な「Ⅲ型コラーゲン」が増えることなのです。
卵殻膜はⅢ型コラーゲンを生成する「線維芽細胞」を増殖させる
皮膚の本体である”真皮”は肌の弾力の源で、水分と油分を豊富に含んだスポンジのような構造になっています。
美肌に欠かせない「Ⅲ型コラーゲン」やエラスチン、ヒアルロン酸などの真皮成分を生み出しているのが「線維芽細胞」です。
線維芽細胞は真皮の構造を作りあげる働きを持ちますが、線維芽細胞が減少したり働きが衰えてしまうと、肌のハリを支えているコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生み出せなくなってしまいます。
コラーゲンなどの真皮成分の生産量が減少すると肌のハリや弾力が低下し、シワやたるみ、ほうれい線などの肌トラブルを引き起こしてしまいます。
線維芽細胞は、加齢や紫外線などの影響により、減少したり働きが衰えてしまうので、年齢を重ねるたびに肌のハリや弾力が低下してしまうのです。
卵殻膜はⅢ型コラーゲンを生み出す「線維芽細胞」を増やす働きがある
ということが研究により明らかになっています。
つまり、卵殻膜には美肌に欠かせないⅢ型コラーゲンの生成をサポートする働きがあるということなのです。
赤ちゃん肌に豊富なⅢ型コラーゲンは年齢とともに低下し、25歳前後を境にどんどん減少していくと言われています。
赤ちゃんのようなみずみずしい美肌を目指すには、「ベビーコラーゲン」「胎児コラーゲン」「柔軟性コラーゲン」とも言われているⅢ型コラーゲンを効率的に増やしていく必要があります。
Ⅲ型コラーゲンを生成する線維芽細胞を増やす働きがある卵殻膜を活用していくことで、若々しい美肌へ近づくことができるのです。
卵殻膜の美容効果②肌にツヤを与える「シスチン」が豊富に含まれている
卵殻膜には肌にツヤを与える「シスチン」が豊富に含まれています。
シスチンとはアミノ酸の一種で、体の中に入ると「L-システイン」に変化します。
人間の髪の毛や爪、皮膚の角質層に多く含まれています。
シスチンの主な働きは、シミやそばかすの生成を抑制すること。
さらに肌のターンオーバーを促す働きを持つので、シミの元になるメラニンを排出する効果も期待できます。
卵殻膜のシスチン含有量は食品の中で断トツで高く、卵殻膜に含まれるシスチンの割合は約15〜18%ほど。
人間の皮膚の約5倍に相当するほどの豊富さです。
卵殻膜の美容効果③肌の柔軟性を保つ「毛細血管」にも嬉しい働きがある
人間の血管の乾燥重量の約60%はⅢ型コラーゲンで構成されています。
Ⅲ型コラーゲンは加齢とともに減少すると、肌への悪影響だけではなく、血管も硬くなり、流れにくくなってしまうのです。
血流が悪くなると、肌の色にも悪影響を及ぼします。血管の柔らかさが若々しい美肌の決め手になるのです。
卵殻膜の持つ「線維芽細胞を増やす働き」によりⅢ型コラーゲンの生成を増やし、血管が柔らかくして毛細血管の血液をスムーズにすると老廃物も流れやすくなります。



卵殻膜には赤ちゃんの肌には豊富で、加齢とともに減少していく「Ⅲ型コラーゲン」をサポートする働きがあります。
しかしながら、Ⅲ型コラーゲンはセラミド同様、年齢とともにどんどん減少していきます。
コラーゲンを生み出す「線維芽細胞」は”老化”や”紫外線”により、減少したり働きが衰えてしまうからです。
25歳前後を境に減少の一途を辿ると言われているので、いかにⅢ型コラーゲンを残していけるかが若々しい肌を保っていくためにとても重要なポイントです。
ゆで卵の薄皮で「卵殻膜手作りパック」を作ってみた!
ということで、ゆで卵の薄皮で卵殻膜手作りパックを作ってみました。
正しい手作りパックの作り方はイマイチわからなかったんですが、以下の方法で卵殻膜手作りパックを作りました。
- ゆで卵を用意する
- ゆで卵の皮をむく
- 卵殻膜を破らないように剥がす
- ほうれい線が気になる部分に貼る
簡単に言うと、卵殻膜を破れないように剥がして肌に直接貼るだけです。
卵殻膜は剥がした状態でしばらく放置してしまうとしんなりと乾燥します。
そのため、卵殻膜を剥がしたらすぐ肌に貼ること。これが重要です!
ではさっそく、卵殻膜手作りパックを作っていきます💕
まず、ゆで卵を用意!
卵殻膜を綺麗に剥がせる気がしなかったので、ゆで卵をたくさん用意しました。
では、やってみます!
む、難しい…
慎重に卵の殻を剥きました。
卵殻膜が破らないように努力したけど、1個目は失敗しました。
はい2個目。(切り替えはやww)
2個目は剥きやすかったので、かなりいい感じに剥けました。
ひたすらゆで卵を剥いて30分ほど経過。
ついに、卵殻膜を綺麗に剥がすことに成功しました。
卵殻膜の内側は少しツヤがありますが、あんまり潤っている感じはないです。
すぐカピカピになりそう…
ではさっそくほうれい線が気になる部分に貼ってみます。
ほうれい線が気になる部分にピタッと貼ってみました。いい感じのサイズ感です👌✨
ただ、普通のパックのようにひたひたな水分量はありません。
化粧水を肌にたっぷり付けてから卵殻膜パックを貼れば、結構ピタッと吸い付きます。
ゆで卵の薄皮で卵殻膜手作りパックをしてみた感想!
こんな感じで卵殻膜の手作りパックを実際にやってみました。



卵殻膜が破れないように剥がすだけでとにかく疲れる
いや、とにかく疲れます。
ゆで卵を作るのは簡単だけど、破らないように剥がすのが疲れる。
卵の薄皮「卵殻膜」の薄さはわずか0.07mほどしかありません。
卵殻膜はかなり極薄でなので、破れないように剥がすのがとにかく面倒でした。
今回は実験のため頑張って剥がしましたが、綺麗に剥がすのに時間はかかるしめちゃくちゃ疲れました。
疲労感がやばい( ゚Д゚)wwww
肌への美容効果はイマイチわからない
卵殻膜を破れないように剥がすのがとにかく疲れましたが、
「何よりコスパが良いので効果があれば続けるのはありかも…」と密かに思っていました。
ですが、卵殻膜パックを1週間続けても肌への効果がイマイチ実感できません。
ほうれい線が気になる部分に貼ってみたけど、全くほうれい線が薄くなる気配なし。
卵殻膜エキス配合美容液のような独特な匂いはない
ビューティーオープナーやチェルラーブリリオなどの卵殻膜エキス配合美容液は、卵殻膜の独特な香りがします。



ゆで卵から卵殻膜を剥がしても、卵殻膜化粧品のような独特な香りはしませんでした。ほぼ無臭です。
そもそも、卵殻膜は肌に貼るだけでも同じような効果は得られるの?
結論からお伝えすると、卵殻膜をゆで卵から剥がし、肌に貼るだけでは卵殻膜化粧品と同じような美肌効果は得られません。
なぜなら、卵殻膜は熱に強くて水や油に溶けにくいという特性を持っているからです。
卵殻膜の秘められたパワーに注目した研究者達も次々に断念するほど、卵殻膜は加工が難しいものだったのです。
怪我をした力士が卵殻膜を傷口に貼ると、傷の修復がはやくなったそうです。
卵殻膜には角質のバリア機能が剥離されている傷口には効果がありますが、それ以外のところに貼っても効果は見込めないのです。
卵殻膜化粧品には、卵殻膜の美容効果を取り込めるように加水分解卵殻膜パウダーを高濃度の水溶性エキスにしたりと肌に吸収しやすいように工夫されています。
また、卵殻膜化粧品には卵殻膜エキスだけじゃなく、そのほかの美容成分も配合しています。
卵殻膜をそのまま肌に貼っても卵殻膜化粧品ほどの高い効果は期待できないのです。
卵殻膜化粧品に配合されている「加水分解卵殻膜」とは?
卵殻膜化粧品の成分表を見てみると、「加水分解卵殻膜」と記載されていますよね。
では、「加水分解卵殻膜」とはなんなのでしょう。
加水分解卵殻膜は要するに水で分解しやすくさせた卵殻膜のこと。



すでにお話しした通り、卵殻膜は熱に強くて水や油に溶けにくい特性を持ちます。
そのため、化粧品に配合することは難しいと言われていました。
卵殻膜には素晴らしい効果があるのに加工がしづらいことが盲点となり、人間の肌への効果が見込めなかったです。
数々の研究者達が卵殻膜の研究を断念する中、マヨネーズでおなじみのキューピーが卵殻膜の加水分解に成功しました。
卵殻膜の構造をそのままにして加工しやすい状態にする”卵殻膜を水に分解する技術”を身につけたのです。



卵殻膜はそのままでは肌に貼っても吸収や分解しません。
そのため、卵殻膜を加水分解し「加水分解卵殻膜パウダー」を高濃度の水溶性エキスにして化粧品に配合しているのです。
卵殻膜化粧品『ビューティーオープナー』に配合している加水分解卵殻膜は卵殻膜を特殊な方法で分解、そして抽出し配合しています。
【結論】卵殻膜の手作りパックは疲れるだけだった!
今回は、卵殻膜で手作りパックを作ってみた体験レポートをまとめてみました。
結論として、卵殻膜を肌に直接貼ってもほうれい線が薄くなることはなかったです。
効果もなければ、極薄の卵殻膜パックを剥がすだけでかなり疲れました( ゚Д゚)ww
ゆで卵を準備する段階から計算すると、余裕で1時間以上はかかってしまったので、頻繁に手作り卵殻膜パックをするのは難しそうですね。
「ほうれい線が少しでも薄くなったら続けよう!」
と思っていましたが、卵殻膜パックは何の効果もないし、とにかく神経使うのでもうやらないです。
関連記事:卵殻膜はそのまま食べても美肌効果あるの?


おわりに
卵殻膜パックを直接的に肌に貼るより、卵殻膜エキスをギュッと凝縮した卵殻膜エキス美容液がおすすめです。
卵殻膜パックみたいに手間がかからないし、肌にもスーッと馴染みやすいです。
私が長年愛用しているのは『ビューティーオープナー』という卵殻膜エキス配合美容液。
芸能人やモデルの愛用者も多くて有名の卵殻膜エキス美容液ですよね。
ビューティーオープナーならたった1滴でほうれい線のエイジングケアができますよ。
私も愛用していますが、ほうれい線やたるみ毛穴が目立たなくなってきました。
私がビューティーオープナーを使ってみて感想はこちらに詳しくまとめています。
参考にしてみてくださいね。

